母と私の年の取り方、新年の思い

 新しい年を迎えました。本年もアクセスをよろしくお願いしますね。

 

 私は65歳のお正月を迎えました。思っていた以上に落ち着いて向き合えました。不思議です。65歳という響きが気に入っています。

 

 年を取るということはそんなに恐ろしいことではないようです。

母は昭和元年に生まれ、1月2日に我が家で親戚、妹の家族と米寿の祝いをしました。認知症と認められ介護認定を受けて3年、進み方も加速度を増しています。今は自分がどのくらい年を取ったか把握できません。幼子のように受け答え、彼女の記憶の中での会話はとてもスムーズです。

 しかしながら、疲れたり周囲のものがほかの話をすると、ガマンができないので帰る、しかも生まれ故郷に、と言ってききません。

 私たちはそういう時の対応を学びました。一旦、そこで話を打ち切り、外に出てまた戻ってくるように仕向けます。そうするとリセットしたように新しい気持ちになりまた会話が弾みます。そんな母がとても可愛く思えます。

 

 私が母のようになっても多分周りの誰かが同じように接してくれるでしょう。認知症療法の研究が進み、もっと容易に対処できる方法が見つかるかもしれません。とにかく介護保険はありがたいですね。

 

 忘れられるって素敵なことだと思います。不要なことは忘れて、楽しかったことだけを思い出しながら暮らす、母の日常がそんなふうに営まれるよう、娘として精一杯のことをしたい、またそうすることが私の老いへの準備でもあると思われます。

 

 ということで、国のオレンジプランの発表もあり、今年は認知症になっても地域で暮らせる、そんな地域づくりを目指す1年にしたいと考えています。それに今まで提言してきたまちづくりがさらに進むよう、行政の皆さんへ強い態度で向き合います。9年の実績が私を少しずつ強くしてくれています。