町民の奉仕者という原点を忘れていないか

 昨日の23日、参考人招致を内容とする給食センター建設特別委員会が開催されました。

 目的は平成27年の9月から10月にかけて、給食センター建設の土地の廃棄物の入った土地の処理費が予算も何もない中、1ヶ月半の間に550万円から8000万円に膨れ上がった事実の調査です。

 

 参考人は、PFI方式による粕屋町給食センター建設担当者6名、教育委員会給食センター前準備室長、前町長、の3組に対して議員が直接質問をするというもので、それぞれ時間を区切って個別に行いました。質問に対しては答えたくないものには答えなくても良い、また、発言の内容に際しても責任は問われません。議会としては事実確認を目的に行った次第です。

 

 発言に責任を問われない、また、前町長は一般人、給食センター担当者は民間人です。そういったなかでのやり取りは不十分なこともありましたが、事実解明には大いに役立ちました。

 

 給食センター建設担当者は与えられた仕事をその立場できちんとこなしておられました。

 問題は前町長と前室長の仕事の仕方です。前町長は町長部局と違う教育委員会だから一旦決めたものは全部任せていた、質問内容については私は知らなかった、知っていれば議会に報告する、の一点張りでした。挙句に現町長のやり方、私たち議員の7か月後の選挙のことまで言及され、町民の思いに沿った仕事をしてほしいとまで言わました。エールと受け取りたいところですが、ちょっと違うでしょうね。

 

 今回の参考人招致の質問を考えるにあたって、私は再度いろんな資料を読み漁り、議会のなすべきことは何だったのかも含めて、今できることは何かという観点から質問を用意しました。

 

 終わった後での感想は、建設担当者、前町長、元室長のそれぞれの発言のちぐはぐさに驚いたというのが正直な思いです。それはそうでしょう、そうでなければこのような事態はあり得ないのですから。

 

 なんでもっと早くに追及して事実確認を取り、このような事態を招かないようにしなかったのか。参考人招致をすることでしてやったりとする議会が一番の笑い物なのかもしれませんね。でも、これができたことは粕屋町議会の大きな前進です。

 

 粕屋町の町政と議会との間の、長い間のなあなあのつながりに釘を刺したことにはなると考えています。

 

 因辰美町長は情報公開に熱心です。町長が変わったことで今回参考人招致ができました。教育委員会準備室の情報開示によって、過去のいろんなバラバラな事実の一片を一つにまとめることができたのです。

 

 でもそれだけではだめですね。私たち議員も町民の皆さんの奉仕者です。行政の有様をチェックして、一歩でも前に進む、それが毎日一生懸命働き、信頼して税金を納めてくださる町民の皆さんへのお返しでしょう、貴重な報酬を受けているのですから。