学校を飛び越して保護者からの申し立てが可能か

 昨日は粕屋町の「いじめ防止基本方針」について書きました。

 

 それでは横浜市ではどうなのかを調べてみました。ありました、同じような内容で。

 しかし、決定的に違う個所も見つけました。方針の中身の重大事態への対処という個所を比較してみました。

 

 ●粕屋町の場合

 児童生徒や保護者から、いじめられて重大事態に至ったという申立てがあったとき
 は、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考  

 えたとしても、重大事態が発生したものとして報告・調査等に当たらなければならない。 
 (2)重大事態の報告
 学校は、重大事態と思われる案件が発生した場合には、教育委員会に報告する。報告
 を受けた教育委員会は重大事態の発生を町長に報告する。

 

 ●横浜市の場合

 児童生徒や保護者から、いじめられて重大事態に至ったという申立てがあったとき
 は、その時点で学校が「いじめの結果ではない」あるいは「重大事態とはいえない」と考  

 えたとしても、重大事態ととらえる必要がある。
  学校又は教育委員会は、重大事態の意味をふまえ、個々のケースを十分把握したうえで重
 大事態かどうかを判断し、報告・調査等に当たる。 
 (2)重大事態の報告
 学校は、重大事態と思われる案件が発生した場合には直ちに教育委員会に報告する。報告
 を受けた教育委員会は重大事態の発生を市長に報告する。

 

 横浜市の場合、保護者が申し立てをしたとしても、さらにまた学校が調査し、個々のケースを踏まえたうえでまた報告調査するとあります。学校が保護者の申し立てを個別に処理できる仕組みなので、何にもならないと思われます。

 

 外から見たら放置としか言いようのないことでも内部では事務処理は行われていた可能性が高い。放置ではなく、学校、教育委員会が逃げ道を作りその上に安住していたように思えます。

 

 粕屋町では少なくともこのようなことはないでしょう。ただ保護者の申し立てを保証する仕組みが明確ではないように思えます。12月定例議会総務常任委員会で議論しようと考えています。