課題その①の考察、待機児童の分析

 昨日のテーマの1つ、待機児童対策に問題を絞って私なりの現状分析を述べたいと思います。

 

 待機児童の問題には2つの流れがあると考えます。この点をきちんと把握していないと、いくつ保育園を建設しても、粕屋町でも過去にあったように、解消したように見えてもすぐに待機児童は増えます。粕屋町の現在の待機児童は230人ぐらい。県内でもトップのグループに入ります。

 

保育園入園希望者の2つの流れ 

 

① 経済的に働く必要がある家庭、また保護者がキャリアを積み重ね働き続けるために預け

  る家庭。育児困難な家庭への福祉の立場からの支援。

② 家庭で子どもと向き合うのがしんどいという孤立した保護者の家庭、特に母親側の問 

  題。子育てがつらく、また子育てから一時的にでも解放されたいという理由で働くこと

  を選択する家庭

 

①は自治体の責務で必要なだけ保育園を整備する必要がありますが、粕屋町の場合これに対 

する保育所・園の拡充はある程度できていると思います。

問題は②で、この部分に焦点を当てて、今すぐできる支援と長期ビジョンで行う支援の計画を早急に立てる必要があります。

 

②に対する現在のまちの子育て支援策の例

・こども館でのつどいの広場事業、9つの地域公民館での親子サロン

・私立保育園の子育て支援センター事業

・ブックスタートなど絵本や図書館での読みかせによる保育の楽しさを味わえるような手立 

 てへの支援

 

不足していると思われるのは、このような支援が受けられることを知らない、また知ってても閉じこもって保育している家庭の現状把握。何が困難にしているのかを分析し必要な施策を行う。例えばベテラン保育士による個別の子育て相談事業、父親の育児・家事参加ための啓発活動、ファミリーサポート事業の拡充、子育てマイスターのアピール、2歳児保育(一週間に一度の定期的保育)、3歳児保育事業の展開など。

 

 以上ザーッとかいつまんで述べてみましたが、皆さんはどう思われるでしょうか?

本田が思う最も早い解決は、母親自身がいろんな人と交わって安心感を得ること、今の自分でいいんだと。そして子どもに語りかける余裕を持てるようにすること、と考えています。行政が保護者に接するときにそこまで突っ込んだ語りかけができているかどうか?表面的に外から見える問題解決に終始しているのではないか、そんな懸念を持ちます。

 

 因辰美町長は公約で「福岡県で一番子育てしやすい町づくりー各幼稚園でに2歳児からの短時間預かりと各公民館での親子サロンの充実を図る」と述べていますが、これは的を得ています。なぜ早急に着手しないのか、その理由が私にはわかりません。

 

次は保育所の老朽化対策としての民営化問題です。つづく