公募を省くための決議案?

 粕屋町議会は先の3月議会で、「粕屋町西部地区に民間の保育所を誘致することを要望する決議」という決議案を10対5で可決しました。

 

 私は慎重にするべきということで反対討論をしました。

 

 西部地区に生まれ育った私は、この地区に認可保育所が町立の1園しかないことに心を痛めていました。したがってこの地域での新たな祉法人による認可保育園設置は願ってもないことでした。また、この案件は昨年9月議会で請願の項目でもあるので賛成だと強く主張したかったのですが、実は大きな問題点がありました。

 

 公募をしないで進めるということが前提で、来年4月開園という内容だったのです。

 

 この決議案の審議をする直前に、A福祉法人と依頼を受けたコンサルトの方が総勢5名で見え、西部地域に認可保育園を建てる企画案を説明されました。全員協議会の場でした。

 

 事前にお話を議会運営委員会で聞いていましたので、議運のメンバーは知っていたのですが、ほかの議員には初めての説明でした。

 

 実はその資料の中にスケジュール表があって、行政という欄には、3月に議会、5月に臨時議会、町:予算確定とあり、補助金申請(国へ)が6中旬、8月初めには国からの内示を受け建築確認申請、8月末には入札、9月中旬工事着工届となっていました。

 

 来年の4月には開園できる、つまり来年には105名の待機児童を解消できるという企画で、通常2年かかるものが、上記の通りにすれば1年で開園できるという企画提案でした。

 

 法人の企画案には、公募に応募するという文字がありませんでした。

 

 保育園は待機児童が多いことから、保育・経営内容さえ問題なければ町の認可はすぐに下りると思いますが、町が公募して選定し、県への申請、国からの補助金などの事務手続きを経て開園するまでに少なくとも2年はかかります。

 

 その2年という期間を、公募を省き、臨時議会を招集して工事額の予算を可決するというスケジュール案を添付した資料説明を受け、その後粕屋町議会は上記の決議案審議をして、決議案提出ということになりました。

 

 議会は行政の監視機関です。行政は町民の皆さんの税金で運営されている以上、公平・公正・平等でなければならないし、そのチェックをするために議会は存在し、運営費に年間1億3千万円を費やしています。

 

 その議会が特定の法人を後押しするような、他の法人の参入を妨げるような内容を進めることにはどうしても賛成できないのです。

 

 1年延びて通常の設置スケジュールでいいのではないでしょうか。慎重であるべきで、この決議案には反対しました。

 

 

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コメント: 1
  • #1

    ゆうじ (土曜日, 31 3月 2018 07:53)

    ミニ森友 利権と金と欲まみれ? 恥知らず?