ノウゼンカズラ

 母の好きな、母から譲り受けた花の一つです。母は今93歳。介護度5という状況でも母らしく家で支援を受けながら生活しています。それを支えてくれている弟夫婦に心から感謝しています。

 

 厳しい母でした。実家が没落し、私たち姉弟は母の実家を知りません。母の話では2度競売にあってだんだん落ちぶれ、なくなったようです。

 

 祖父が花が好きだったそうで、その影響で母はとにかく花が好きな人でした。このカズラは今でこそあらゆるところで見かけますが、私が最初に記憶している、実家の台所の北側の生垣につたわらせている頃、もう40年ぐらい前になるでしょうか、とても珍しい花でした。

 

 今咲いて、またお盆前後に咲きます。アジサイがみすぼらしくなったころ咲き始め、夏中楽しませてくれる愛しい花です。

 

 我が家の台所からも見えるようにし、料理も好きだった母のことを、けれどもどうしても厳しかった母の一面を忘れられないでいる私ですが、もう70歳、そろそろ私らしく生きることができるのでは?!と、またこの花を見て思います。

 

 昨夕、写真に収めました。雨の雫を受けてたたずんでいる、という感じに仕上がりました。朝倉での雨はどうだったのでしょうか。母の故郷です。「粕屋の人は好かん、朝倉がいいばい」、母にとっては何でも朝倉が絶対。

 

 そう思って、それが支えで、あらゆる辛苦に耐えてきたのでしょう。いつもの朝倉自慢が今でも耳に残っています。母はもう話ができません。