粕屋町の小規模事業者への支援のあり方

 今日配布された6月定例議会資料の中に、地域振興課の報告資料がありました。5月7日から受け付けている「粕屋町小規模企業者協力支援金」の状況報告です。それによると申請件数66件、対象57件、対象外9件(令和2年5月22日)でした。

 

 5月1日の臨時議会に財政調整基金を繰り入れて、粕屋町独自の支援として県の休業要請を受け休業や営業時間の短縮を行った企業者に対し、店舗家賃の支援を行う支援策、対象はおよそ500事業者に、最大20万円まで支援するとして1億円の予算案を審議し可決、執行。

 

 状況報告からすると、最大20万円×57事業所=1,140万円 となります。申請締め切り日は6月12日までなので、まだ何とも言えないのですが、8千万円以上の執行残が出る可能性があります。

 

 対象の事業者500件という設定が現実にそぐわなかったのではないかと思い、現在調査中です。事実、何人もの個人事業者さんから「粕屋町は何もしてくれん」という悲痛な声を聞いています。

 

 苦情を訴えられたのは家賃を払う必要のない事業者、また県が休業を要請していないけれど、自ら自粛をせざるを得ない状況の事業者さんでした。

 

 近隣の自治体はどうしているのか調べてみました。

 福岡県の休業要請に対応している事業者さんへの家賃補助という支援の仕方は粕屋町だけです。固定費だから申請を手早くできること、その根拠に福岡県の要請を受けた事業者とすると説明を受けました。でもあまりにも対象者が少ない。

 

 本当に、今困っておられる事業者さんに寄り添った何にでも使える支援策を、町は一刻も早く打ち出さなければなりません。議会からも要望を出さなければならない状況です。

 

 残念ながらこの6月定例議会はいろんな事情から総合的に判断して、一般質問が取りやめになりました。議会運営委員会が出した決定です。その協議の場として全員協議会が開かれ議論しました。私は柔軟な対応をしてもいいのではないかと、それに代わるものとして、書面による一般質問を出せるよう強く要望し、可能になりました。

 

 それで27日に5項目の「書面一般質問」を議長に提出してきました。期限は指定できませんが、執行部からは文書での回答していただけることになっています。

 

 質問項目5題のうちの一つにに小規模事業者の方への支援第2弾として具体的に2例の事業案を提案しました。

  1. この3月から半年の間いずれの1ヶ月の売上が対前年度売上比30%以上減少した全ての事業者に10万円給付
  2.1300の粕屋町のすべての事業者に事業継続給付金 5万円
 
 いずれも県内の他の自治体が工夫を凝らして出した支援策です。このうちの1案でも採用して、あるいはもっといい案があればそれに越したことはないのですが、とにかく残り8千万円の予算が活きるものとなるよう、支援の気持ちが事業者さんに伝わるように、6月議会で強く要請したいと思っています。