子育て応援都市「かすや」にむけて

 町立中央保育所の建替え工事が進んでいます。毎日その前を通るのですが、こうやって少しずつ形になるのが嬉しいですね。

 

 箱田町長の一期目の功績は町立保育所を公営のまま建て替えると決め、それを実行に移されたことが1番と思います。

 

 保護者が強く望み、議会が応援し、町長選挙にまで持ち越され、前回勝利してすぐに取り掛かられるのかなと思いきやとても慎重に事を進められました。

 

 その間、議会は「老朽化した町立保育所の建て替えについてー保育・子育て支援センター構想の視点からー」という提言書をまとめ、改訂版まで出しました。

 

 私自身は絶対公立で、という気持ちではなく、実際、大川保育所の民営化については賛成をしています。

 

 今回私の心を動かしたものは保護者の町立保育所に対する熱い支持でした。

 

 前町長が町立保育園2園の民営化を6月議会で打ち出し、しかも2年半で2園とも民営化をしてしまうという性急な計画を提案され、あまりに突然でびっくりし、保護者の意見を聞かなければと、厚生常任委員会委員長であった私は議員全員に保護者説明会の日時をファックスで流しました。

 

 そこで、議員の多くが、保護者の熱い思いを知ることとなり、それはその後の議会運営に大きく貢献しました。公立の建て替えには国からの補助が全く出ない状態で、世の中全体が保育施設の民営化に流れ、たくさんの私立の保育所ができていました。

 

 保護者は、現在の町立保育所の運営に強い支持を示し、老朽化に対するきちんとした計画案を出してほしい、民営化絶対反対ではなく、公立の良さ、私立の良さを生かしながら保護者が選択できる保育行政を進めてほしい、そうでなければ今回の民営化には納得できないと、強く主張しました。

 

 私も管轄の委員長という立場上、特に保護者の意見は尊重されなければと、そのためにはどうすべきかを議会の中で探っていきました。また、保護者も真夏の熱いなか、働きながらなので時間が限られていたと思うのですが、7月下旬から9月上旬までの短い間に9000筆以上の署名を集め、9月議会に請願を出されました。

 

 5年前のことです。

 

 そして今、中央保育所は公立の子育て支援施設として建設が始まっています。ここまでの流れは粕屋町の町民の皆さんが町政を動かした大きな証で、このうねりは後世にずーっと残ることでしょう。また残さねばと思います。

 

 今回町長のリーフレットに示された、子育て応援都市「かすや」に向けてはその路線を今後も進めていくという意思の表れでしょう。

 

 若い皆さんの力はすごい。