終わりの始まり

 9月11日に図書館主催の講演会がサンレイクでありました。

 

 上の図の「ハーバードで学んだ最高の読み聞かせ」の著者、大阪女学院大学学長、Ed.D(教育学博士)の加藤映子先生の講演会でした。演題は「ダイアロジック・リーディング~子どもの言葉を育てる読み聞かせ~」でした。

 

 予定80名を超える参加者に、90分の予定が120分近くまでになり、その熱弁は聞くものを飽きさせない軽快なテンポで、画面に映し出されるわかりやすい文面、データに、心が揺さぶられ、メモを取る暇もないくらいでした。

 

 実はこの講演会は昨年の9・12月の私の一般質問から予算化されたものでした。

 

 そのいきさつを説明します。

 

 この本は、私が所属している絵本の読み聞かせグループの仲間の1人が、町外の団体にも所属していて、そのメンバーから出版されたばかりのこの本を紹介され、彼女が感動して私たちに紹介してくれたものでした。

 

 この本に対する動向を調べていくうちにこの本の評価が世間一般では高くないことを知り、驚きました。支持するグループと支持しないグループに分かれて、従来のやり方で読み聞かせをしている多くの団体には不評だったのです。

 

 先の町外の団体でも注目されない状態だったといいます。粕屋町でも例外ではなく、私たちのグループばかりが興奮しているという感じでした。

 

 私たちのグループはブックスタートのボランティアも兼ねていて、子どもたちの本に対する反応を知る機会に恵まれています。そのことで従来の読み聞かせグループの方たちにはない認識があったことが、今回の受け止め方の違いなっているではと思われます。

 

 子どもは0歳の時からしっかり絵本を受け止める能力があり、その絵本にも好き嫌いがあることを知っていました。子どもの見たい、知りたいにどう応えるべきかで絵本選びを進めていて、その観点からも絵本の読み聞かせをしていたことが幸いしました。

 

 従来のグループは、昔から良しとされ、伝承されてきた子どものための絵本を静かに読み聞かせするというのが主流でしたから、ダイアロジックという、読み聞かせを中断してまで子どもとのやり取りを重視する手法に抵抗を示されているように思います。

 

 読み聞かせの途中でも子どもとのやり取りをする、むしろそのことを推奨するというのは日本の今までの読み聞かせにはない斬新なものものと思います。

 

 その手法が上の図にもあるように、今後のグローバル社会で生き抜く強い子どもたちを育てるのではないか、そのために粕屋町でも広めようと私に議会でも取り上げてくれるように依頼があったのです。

 

 講演会が終わって、これから私たちの活動の本番が始まります。

 

 私たちは当初から講演会を開催することが主ではなく、ダイアロジック・リーディングの手法を広めることを目的としていたので、講演会が予算化されたことが分かった3月から一過性に終わらぬように、推進の会を立ち上げ準備を進めてきました。

 

 「ダイアロジック・リーディングを推進する会」活動が次の土曜日の17日から正式にスタートします。