戦争の生き残り

 昨日、戦争で生き残った方の話がテレビ放送でありました。「巨大戦艦・大和 乗組員の証言」という番組でした。途中からしか見てないので全体の感想はとても述べられませんが、「生き残り」ということをキーワードにして私の今の思いを述べてみます。

 

 どうしても解せないのは,生き残ったということを本人、家族が「恥」だと捉え、苦悩してある姿でした。死んだ戦友に申し訳ないという気持ちで一杯のようですが、日本という国は一般の戦兵に死ぬまで戦うことを強要し、死を覚悟した戦いを礼賛、徹底的に畳み込ませたようですね。だから投降をして捕虜になるくらいなら自死する方がましと命を絶たれた方がたくさんいらっしゃるという話を別の番組で聞いています。

 

 今の私たちには想像がつかない戦前の国全体の空気なのでしょうね。国のため、家族のために戦いに出向いた人が、国は敗れたけれども無事帰国できたことを喜べない社会。むしろ生き残ったことを恥としてひっそり生きている、逆に自分の闘い方の不十分さを悔やんでおられる風なのです。

 

 まわりが喜んでくれたらそんな風に思わず胸を張って生きていけるのですが、その喜んでくれるはずのまわりから責められる、こんなにキツイことはないでしょうね。

 

 戦争も、原爆投下も責められなければならないのですが、私はこういう「命の軽視」「人の命より国の利益が優先する」そんな社会にならない努力をしなければと考えています。

 

 どんな場合も命さえあればなんとかなる、人の命、思い、を最優先にし毎日を丁寧に生きる、ダメなことはだめだと声を上げる、人を貶めない、生き物の命を守る。

 

 日々そのようなことに向き合うことは勇気のいることですが、私が今の生活でできる1つの闘い方です。戦後74年、様々な問題をはらみ、幸福度は低く自殺者の多い、引きこもりの多いこの日本という社会。まずは今生きていることを喜び、現実を直視して、まっすぐに生きたい。そして命あることの喜びを多くの友と分かち合いたい。