2018年

3月

30日

公募を省くための決議案?

 粕屋町議会は先の3月議会で、「粕屋町西部地区に民間の保育所を誘致することを要望する決議」という決議案を10対5で可決しました。

 

 私は慎重にするべきということで反対討論をしました。

 

 西部地区に生まれ育った私は、この地区に認可保育所が町立の1園しかないことに心を痛めていました。したがってこの地域での新たな祉法人による認可保育園設置は願ってもないことでした。また、この案件は昨年9月議会で請願の項目でもあるので賛成だと強く主張したかったのですが、実は大きな問題点がありました。

 

 公募をしないで進めるということが前提で、来年4月開園という内容だったのです。

 

 この決議案の審議をする直前に、A福祉法人と依頼を受けたコンサルトの方が総勢5名で見え、西部地域に認可保育園を建てる企画案を説明されました。全員協議会の場でした。

 

 事前にお話を議会運営委員会で聞いていましたので、議運のメンバーは知っていたのですが、ほかの議員には初めての説明でした。

 

 実はその資料の中にスケジュール表があって、行政という欄には、3月に議会、5月に臨時議会、町:予算確定とあり、補助金申請(国へ)が6中旬、8月初めには国からの内示を受け建築確認申請、8月末には入札、9月中旬工事着工届となっていました。

 

 来年の4月には開園できる、つまり来年には105名の待機児童を解消できるという企画で、通常2年かかるものが、上記の通りにすれば1年で開園できるという企画提案でした。

 

 法人の企画案には、公募に応募するという文字がありませんでした。

 

 保育園は待機児童が多いことから、保育・経営内容さえ問題なければ町の認可はすぐに下りると思いますが、町が公募して選定し、県への申請、国からの補助金などの事務手続きを経て開園するまでに少なくとも2年はかかります。

 

 その2年という期間を、公募を省き、臨時議会を招集して工事額の予算を可決するというスケジュール案を添付した資料説明を受け、その後粕屋町議会は上記の決議案審議をして、決議案提出ということになりました。

 

 議会は行政の監視機関です。行政は町民の皆さんの税金で運営されている以上、公平・公正・平等でなければならないし、そのチェックをするために議会は存在し、運営費に年間1億3千万円を費やしています。

 

 その議会が特定の法人を後押しするような、他の法人の参入を妨げるような内容を進めることにはどうしても賛成できないのです。

 

 1年延びて通常の設置スケジュールでいいのではないでしょうか。慎重であるべきで、この決議案には反対しました。

 

 

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2018年

3月

29日

粘って、粘って・・・・

  庭の「ヒマラヤユキノシタ」。不思議な名前でしょう。寒さに強く積雪の中でも常緑の葉をのぞかせています。春になるとピンクの可憐な花が咲き続けます。

 

 今、桜が最も美しいのですが、私には足元の小さな花が何とも愛おしい。

 

 昨年7月6日に設置した「町立保育所建替・民営化に関する特別委員会」が「廃止」になりました。そして仲原・中央保育所を町立のままで建て替えることに関する諸問題を調査・研究する「町立保育所の建て替えに関する特別委員会」が新たに設置されました。

 

 3月26日の3月議会最終日の午後3時過ぎに可決しました。その後様々な事務手続きを終え、4時に議会終了。私の議会活動経験で、本議会最終日にここまで時間が延びたのは初めてです。様々な攻防があり、どうなることかと思いましたが、じっと皆さんを信じて待ちました。

 

 新しい委員長が決まり、新たな出発です。今度の委員長さんはすばらしいバランス感覚の持ち主で、学ぶところが多い。新メンバーはその方も含めて昨年議員になられた3人を含む6名。少数精鋭で、粕屋町の新しいまちづくりのはじまりに心弾ませています。

 

 

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2018年

3月

28日

及第点ならず!反対討論

 3月議会が26日に終わりました。様々なことがあり、まとまらず報告が遅れています。 

 

 当初予算案の審議は14 日から20日までの考案日を挟んで5日間ありました。各課からの提案を一つひとつ吟味させてもらいましたが、大まかにいうと、昨年度の予算を踏襲した内容に水鳥橋の詳細設計4,400万円をプラスしたものが上程されたというものでした。

 

 この詳細設計4,400万円には減額修正案が出され、私も賛成し減額修正されました。ただ、予算案にはもともと、基本的な姿勢が納得できなかったので、私は反対の立場で討論しました。当初予算案に反対票を投じたのは私一人。平成24年度から町が進めている行政評価を中心にした財政運営がないがしろにされつつある危険性を感じていたのが大きな要因です。

 

 議会前の当初予算が配布された時からいくつかの疑問点が浮かび、担当課からの提案の際、それぞれに質疑をしました。思った通りでした。担当課は予算化するための準備はしていましたが、町長が必要としている課題優先、それは粕屋町の将来を見越したものではなく行き当たりばったりの、11月にあった各課対抗の予算編成プレゼンテーションに標榜される、目先優先の予算組みの前では消えていたのです。なんという取り組みの甘さ、優先課題の見極めの不十分さか!反対討論では理由を以下4点に絞りました。

 

 私の当初予算案反対理由

  ①公共施設等総合計画の個別計画の取り組みがどの課にも予算化されていない。

昨年12月より3か月間の営業停止をせざるを得なかったプールを含む築20年という総合体育館、築後35年の役場町庁舎の個別計画が先送りになっているのに、正直心底驚き、落胆している。

総合体育館は年間18万人の入場者がある粕屋町の顔、役場庁舎は災害時に4万7千人の町民の命を守らなければならないこの町の司令塔。機能強化のためにはいくら投じても良いとさえ考えている。公共施設等総合管理計画策定には4年間、1220万円経費が掛けた。29年度には個別計画策定の予算があると見込んでいたが、昨年に引き続き今年の予算案にも計上されていない。総務省は32年度までには個別計画の提出を求めているというのに。

 

②財政運営については基金の活用を

  平成24年度から公共施設整備基金の積み立てを始め現在9億円の残高がある。地域福祉基  

  金基金7,500万円、合わせて10億近くの基金の活用がなにもなされていない。

  繰越金が平成28年度には10億円も出て、その処理があいまいだったので基金に積み立て 

  るように提言。財政調整基金も標準財政基準額の20%の16億円まで積み立てられた。

  公共施設整備基金を繰り出しそれぞれの施設の長寿命化を図ることに何を躊躇している 

  のだろう。

  

  ③ホームページのリニューアル

  これは19日のブログに書いたので詳細については省略。28年度の行政評価の実施内容で

  は「広報自体の構成の再検討を行う必要がある。そのためにも広報委員会を強化するこ 

  とが必要である。またホームページはアクセシビリティ(AA準拠)が必要であり、ス

  マートフォン対応も含めて大幅な改善が必要である」と11月に提言されており、12月議

  会に報告がありました。粕屋町の仕組みでは12月に所管課が反映させて30年度の予算編

  成という流れになっているのだ。病気前の町長の耳に届いているはず。ほかのいくつか

  指摘も無視されている。

 

  ④職員の意識改革についての方向性が不透明

  予算案の中に退職した副町長の人件費がそのまま計上されていた。副町長2人制は継続

  か?部長制は30年度から廃止予定だったので、3月24日の人事異動には部長職はなかっ

  た。副町長長の人件費2人分の中の池田副町長分の人件費1,300万円はどのように使われ

  るのか。次なる副町長の着任もありか?

  1月21日(日)付池田副町長辞職については、町長が病院で退職届を受け取った状態。ま

  わりには何も告げられてなく突然の出来事のようだった。その後登庁されていないので

  何の引継ぎもされていないようだ。町長からは副町長辞任に対するメッセージは今のと

  ころ何もない。

 

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2018年

3月

19日

ホームページのリニューアル

 ただいま平成30年度の当初予算の審議中です。各担当課が予算案の説明をしたあと議員全員で審議をしますが、その中で日の目を見なかった事業の話も出てきます。限られた予算での編成なので仕方がないのですが、私には今すぐに必要と思われる事業もありますので、いくつか紹介します。

 

 その一つが表題の、ホームページリニュアル事業です。

 

 粕屋町のホームページは平成22年にリニュアルされ、アクセス数の多い、総務省からも表彰を受けたほどの内容でしたが、それ以後大幅な刷新はされていません。そして8年、今では近隣自治体よりも遅れを取っていて、また逆に総務省から様々な指摘を受け早急な対策が必要と促される事態までなっているようです。

 

 事業に必要な予算は1000万円ぐらいという。

 

 この情報化社会になぜ予算化できないのか不思議でとても残念です。また、スマートフォンへの対応も不十分、バリアフリー化も遅れ、視覚・聴覚障がい者への対応も課題となっているようです。

 

 4月から新たな障がい者福祉計画がスタートしますが、その計画との連動はどうなっているでしょうか?

 

 ⇒こちら が泣いています。

 

 

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2018年

3月

13日

職務代理者の執行日時

 3月議会初日、3月2日に町長は登壇され、副町長を職務代理者に任命すると宣言。当然その日から準備ができていると思っていましたが、実際は12日からとホームページに掲載されていました。⇒(こちら)どういうことかわかりませんでしたので今日の審議の後、議長に説明を求めました。

 

 説明では、事務手続きに時間がかかり、結局土日もあるので昨日の12日からとなったそうです。その発表に伴う診断書はどうなっているか尋ねますと、まだ提出はされていないということだそうです。

 

 議会で公表されている診断書は1月6日付のものだけです。2月20日に臨時議会がありその時に診断書の提示がありました。その時すでに1月6日の日付ではなく喫緊のものをと伝えましたが、現在に至るまでそれはなされていません。そして退院されたのが、2月終わり。現在は自宅療養中で、リハビリに励むと述べておられました。期間も当分の間としてあり、当初は3月一杯と聞いていただけにちょっと気になります。

 

 町民の皆さんの間では町長が病気で登庁されていないというのはあまり知られていません。この間の隣組合の総会でどうなっているのかを数人の方に問われ、初めて聞いたとおっしゃる方もありました。

 

 一日も早い復帰を願っています。

 

 昨日から議会では平成29年度の補正予算が審議され、2日目の今日で終わり、委員会採決。私は賛成しました。この予算が議会で提案され審議されたのは1年前。そして補正予算審議は臨時議会の人事案件も含め6回目です。

 

 回数が多いのですが額の変更は納得いくものばかり。シンプルなので審議ももたつくことなくスムーズでした。繰越金がだぶついていた予算編成に一般質問で基金としてきちんと積み立て、また、基金から繰り入れないで自前の財源で予算編成を行うよう提言していましたが、町長自身にも強い思いがあって実行されました。

 

 ところが、これですっきりした予算書ができたと喜んだのもつかの間、6月に突然、町立保育所2園を民営化して建て替える計画案を発表。4億円の節約になると広報に掲載されました。「これは違う。民営化であろうとなかろうと2園同時の工事にはどう考えても無理」と主張いたしました。しかも1年半という短い工期。公立保育所をいきなり手放すという案は町民の皆さんの猛反発を食らいました。

 

 それからは少しずつ町長と私との間に食い違いが生じています。

 

 そのうえ、1月21日の副町長の突然の辞任。町長の入院中の出来事で、6月議会で副町長2人制を支持した私にもどうしても信じられない。この半年間、彼が残したものはいったい何? 一般質問である議員は「傷」と表現していました。

 

 大きく揺れている粕屋町町政です。慎重に丁寧に物事を進めていきたい。

 

 

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